古賀歯科医院 休診予定などのお知らせ

当院の休診や歯科医師の不在情報、歯科に関する意見や参加した勉強会の報告などについて書いています。ちなみに嫌いな言葉は『with コロナ』とか『コロナと共存』というスローガン。

マスク

日経ビジネスON LINEに、西澤真理子という方のちょっと気になる記事があった。
以下引用文の内、(略)は私によるもの。

(前略)
 私自身も、「マスクはあまり効果がなく、マスク姿は異様」という欧米人の見方を数年前に経験した。(省略)
 米政府が公開している「PandemicFlu.gov」によると、サージカルマスクなど医療用マスクは「マスクをしている人のつばなどが飛散しないようにするが、空気中の微粒子を吸い込むことを防ぐためではない」と一般のマスクの効用を否定している。
(中略)
 マスクをすると「安心」という心理はよく分かる。しかし、着用することのマイナス効果はどうなのだろうか。マスクはどうしても不自然に見えるし、している人の数が増えるとどうしてもハリウッド映画のようなパンデミック(世界大流行)の事態を連想させ、「怖い」という人のリスク認知を増幅させていないだろうか。
(以下省略)

効果は少なからずあるでしょ?たとえば、実際に花粉症の人は、マスクをする事によって症状が出ないように努めているわけでしょ。もちろん、花粉とウイルスを同じに考えてはいけないけど、アメリカ政府の言う「空気中の微粒子を吸い込むことを防ぐ一般のマスクの効用を否定」はあたらないでしょう。よく読んでみると、「空気中の微粒子を吸い込むことを防ぐためではない」と言っているだけで、「防げない」とは断言してませんよね。しかし、あたかも、アメリカ政府が「マスク着用は、インフルエンザ予防に関して全く無意味」と言わんばかりの書き方ですよね、この記事は。歪曲ともとれます。

それに、マスクをすることによって安心感を得る事は、非常によいことだと思います。逆に着用しないで、不安になって、それこそヒステリックになったり、パニクる人もいませんかね。いたずらにパニック気味になるのももとろん考えものですが、本当はしたほうがいいのかなと不安になっている人が自らの言動に無意味な制限をしたり、免疫力を低下させるよりは健全だと思えるのですけどね。
何よりも、マスク着用は言うなれば日本のちょっとした文化・・・という捉え方をすりゃなんてことないですよ。国内に住んでいて、海外の目を気にする事こそまったく馬鹿げています。

もし海外に行かなくてはならない場合では・・・どうすりゃいいんでしょうかね(^^;?
私なら、人目も気にせず、それこそFDAも効用を認めているN95マスクをしていきますけどね。

あらためて書きますが、どんなマスクであれ、予防効果は少なからずありますよ。マスクの質によって、効果の程度に差は出るでしょうけどね。より確実な効果を期待するなら、見た目もごっつく、値段も張るものを買うしかないでしょう。(そういうのは、本当にインフルエンザが蔓延している時期や、そのような場所に行くときしかする必要はないとは思っていますが。)


9/21 補足【時事通信21時30分】

新型インフルエンザの感染拡大で品切れ状態になっているマスクについて、厚生労働省新型インフルエンザ対策推進室の難波吉雄室長が21日、記者会見し、本来の使用目的は予防ではなく、他人にうつさないことだとした上で、「人込みの少ない屋外などで着用する必要はない」と述べた。
 難波室長は「マスクは感染者のウイルス飛散を防ぐためのもの。せきが出るようだったら使用してほしい」と強調。予防目的の購入に注意を促した。

本来の使用目的は予防ではなく、他人にうつさないこと』はまったく、その通り。(N95マスクなどではなく、比較的安価に売られているサージカル・マスクについての話です。)
「人込みの少ない屋外などで着用する必要はない」については同感です。
そもそも、最初に行政はマスクの効能や効果的な着用方法をアピールすべきだったと、強く思います。