古賀歯科医院 休診予定などのお知らせ

当院の休診や歯科医師の不在情報、歯科に関する意見や参加した勉強会の報告などについて書いています。ちなみに嫌いな言葉は『with コロナ』とか『コロナと共存』というスローガン。

「高齢者の食」への歯科的アプローチ

大分県総合社会福祉会館で、モリタ友の会クリニカルチャー講演会『「高齢者の食」への歯科的アプローチ〜口腔ケアと義歯を考える〜』という講演を聴講してきました。(副院長

講師は、札幌西円山病院の歯科診療部長である藤本篤士先生でした。

大分まで行くのは少し大変でしたが、今日の講演もお金を支払ってでも拝聴できて、本当に実のある内容でした。
率直に言うと、ほかのトレンドな講習会などと比べるとはるかに出席者が少なかったのですが、その理由が分かりません。今や訪問診療も含めて高齢者の診療というのは、トレンドと言ってはかなり語弊がありますが、非常にメジャーなものになっていますし、ましてや今後はある一定の時期まではますます関わりの深くなる分野です。それなのに、なぜあの程度の出席者なのか・・・と。
先にも書きましたが、内容は非常に充実したもので、先生のおっしゃる言葉には、余談にでさえ含蓄があり、メモを取る方としては、筆が追いつかないほどでした。
かと言って、訪問歯科診療を過度に持ち上げるわけでもなく、むしろ「(寝たきりの患者さんなどが)歯科治療で奇跡的な回復を見せる」と喧伝されるような風潮を戒められてさえいました。

敢えて、誰かが使っていた私の嫌いな表現を使いますが、先生の高齢者への治療は、非常に泥臭いです。泥臭くて、一見、私達が訪問診療で行っていることと同じように見えます。だから、共感できるし、リアリティがある事が分かります。それなのに、実は行われている内容が理にかなった、とてもレベルの高い内容であることに気付かされます。
今日は、得るもの、考えさせられるものが大いにありました。