古賀歯科医院 休診予定などのお知らせ

当院の休診や歯科医師の不在情報、歯科に関する意見や参加した勉強会の報告などについて書いています。ちなみに嫌いな言葉は『with コロナ』とか『コロナと共存』というスローガン。

高齢者食機能支援講習会

・・・というわけで、衛生士2名(北里、中嶋)と一緒に、福岡県歯科医師会主催平成20年度高齢者食機能支援講習会に出席してきました。
演題は以下の通り(敬称略)---

  • 急性期病院におけるNST活動について / 福泉公仁隆(九州医療センター NSTチェアマン)
  • 高齢者に対応したNSTと歯科の役割 / 岩佐康行(原土井病院 歯科部長)

実は一緒に行った衛生士の彼女たちもそうなのですが、私はてっきり高齢者に対する食機能支援の実践、つまりリハビリに関するレクチャーがあるのかと勘違いして参加したものの、そういう次元の話ではなく、病院に入院している高齢者の患者さんに、如何に職種(医師や看護師、栄養士、言語療法士理学療法士臨床検査技師、事務、歯科医師)の壁を越えてチームを組んで、食べることにまつわる状態や機能を回復させたり、維持させたり、低下させないようにするかという話だったのです。要するに、食機能支援の各論ではなく、総論のようなものです。
ですから、率直に言うと、私なんかにとっては“食いつき”のいい話ではなかったのですが、逆に言うとNSTという、わが国ではそれほど定着しておらず、まだ耳慣れないこのシステムの理解をする上では、非常に有意義な内容でした。
ちなみに、NSTというのは Nutrition Support Team の略で、直訳すると栄養支援団・・・通常は栄養サポートチームと言われています。

講演内容は、直接、私達がすぐに行動を起こせるものではありませんでしたが、こういう概念があり、しかも実際にわが国の各地の病院でも実現されていて、今まさに黎明期だということを知り、これに自分たちが現実的に参加するか否かは未知であるものの、もし参加することになれば具体的にどういう役割が果たせるのだろうかということなどを考えさせられる良い機会でした。
また、二人の衛生士は、講演の中で『歯科衛生士』という言葉が一度も出てこなかったことにやや不満げでした(実は、私も「あれ?」と思いました)が、そもそも現状ではNST歯科医師が参加している事が珍しいことで、最近になってようやくその必要性が認知されて、このシステムの中に『歯科医師』という文言が加わるようになったことを理解しつつ、実際にNST歯科医師が参加することになれば、歯科衛生士の協力も必然的に不可欠になるので、今回の場合は『歯科医師歯科医師、歯科衛生士』もしくは『歯科医師歯科医師、歯科衛生士』ということだと捉えています。

おまけ:NSTについて