古賀歯科医院 休診予定などのお知らせ

当院の休診や歯科医師の不在情報、歯科に関する意見や参加した勉強会の報告などについて書いています。ちなみに嫌いな言葉は『with コロナ』とか『コロナと共存』というスローガン。

地域の口腔がんを考えるシンポジウム

『歯科医院で救えるがある!「なぜ、今、口腔がん検診か?」地域の口腔がんを考えるシンポジウム』に参加してきました。(副院長

未だに口腔癌(歯肉癌、舌癌、頬粘膜癌、口底癌、口蓋癌、口唇癌)の存在を知らない方もいるようですし、知っている人も口腔癌は癌の中でマイナーな存在だと考えている人も多いようです。
このシンポジウムで、講師をされた先生が「学生時代に『口腔癌は、歯科医師が一生の内に一度遭遇するかしないかくらいの発症率だ。』と習ったが・・・」と言われていました。私自身が四半世紀前にどう習ったかは覚えていませんが、滅多にお目にかかれる病気ではないという印象だったことは覚えています。現に、古賀歯科医院に戻ってきてから16年になりますが、既に2名の口腔癌の患者さんと縁がありました。
現在、2名に1人は癌に罹り、3名に11人は癌で亡くなると言われているご時世です。(リンク:癌による有名人の死亡例が増加中
癌の中で、口腔癌による死亡率は10番目とされています。
例えばアメリカでは口腔癌による死亡率は19%ですが、日本では46%にも昇ります。また、日本においては口腔癌による死亡率が増加中です。

ただ、早期発見できれば「救える命が多い」のも確かですし、発見が早ければ早いほど問題ない社会復帰も可能となります。
末期癌であれば生存自体が困難であることは誰でもわかることだと思いますが、それほど進んだ癌じゃなくても口の中〜顔にまでメスを入れなくてはならない場合も多く、そうなった場合、審美性の問題だけでなく、発音や咀嚼での問題も出てくる可能性が高いという事です。つまり、会話や食事、場合によっては見た目にも支障が出てくることがあるという事です。
・・・など、口腔癌について分かりやすく書かれ、かつどう対処したらいいのかについても言及されているのが、今回のシポジウムの主催者(口腔がん撲滅委員会)公式サイトです。
是非、一度でも覗いてみてください。

私自身も、想像していたよりも現状は多いな…と。
この状況を放置しておくことは歯科医師として罪悪だと考えます。
よって、微力ながら当院でも検診します。
今までも気を付けて口の中を観察してきたつもりですが、今後はもう少しシビアに診て、説明をすべきだと反省しています。
ナビシステムにも登録しましたし、いざというときは県内の然るべき口腔外科などに紹介できることは言うまでもありません。
近い将来には、スクリーニング用の検診機器も導入するつもりです。

なお、口腔がん撲滅委員会によるこの日の模様は、こちらにアップされています。