古賀歯科医院 休診予定などのお知らせ

当院の休診や歯科医師の不在情報、歯科に関する意見や参加した勉強会の報告などについて書いています。ちなみに嫌いな言葉は『with コロナ』とか『コロナと共存』というスローガン。

九州デンタルショー

2006九州デンタルショー

昨日からマリンメッセ福岡にて2006九州デンタルショーが開催されたので、参加してきました。言うまでもなく、その際に催された研修やデモに参加しました。(副院長
出席してきためぼしい研修の演題は以下のものです。

  1. 欠損歯列に応じた補綴手法を考えよう 講師:永田省蔵先生(永田歯科クリニック@熊本)
  2. 予防システムの構築 講師:砂盃清先生(いさはい歯科医院@群馬)
  3. 日本における最新の接着性修復の現状と将来展望 講師:山田敏元先生(虎ノ門病院@東京)

いずれも興味深い演題でした。いつものことですが、講演にばかり参加して、歯科関係の器具などはあまり見て回れませんでした・・・。

  • 欠損歯列に応じた補綴手法を考えよう

うちでも患者さんの歯の抜けたところに、なにかしら修復物を入れる際にはあまり押し付けがましくなく、ブリッジや義歯の保険で出来るものや出来ないものを紹介したり、当院ではやっていないもののインプラントも紹介したりして、結構、あれやこれやと時間をかけて説明に時間を費やすこともあるのですが、それでも物足りないくらいに、更に色んな修復パターンがあるものだと感心させられました。
もちろん、当院ではできないものもあるわけですが、そういう(今まで自分が思いついていたパターン以上の)ものが存在し、どのようなケースに、どのような修復物・修復パターンがふさわしいのかを知っているのと知らないのとでは大違いですからね。

  • 予防システムの構築

実は私、大学卒業後、口腔外科教室でお世話になりましたが、予防歯科教室にも残ろうかと迷ったくらい、予防歯科が好きなんです。ですから、結構、予防歯科に関するセミナーなんかには参加してきましたし、関連書物も読んできたつもりです。実家(古賀歯科医院)に戻ってくる前は、本気で予防歯科を本格的にやろうかとプランを練ったりもしたのですが、現実はそう甘くなく・・・。
当院がある土地柄、当院に来院される患者層、既に前院長・現院長がそれまでにやってきている実績・診療形態、そして何よりも日本の保険制度がそれを困難にしていて、『時期』が来るまでは、まだ予防をメインにはやっていけない(食っていけない)と割り切ることにしました。つまり、逆説的に言えば、ある時期が来れば当院では予防歯科を推し進めるつもりだということでもあるのですが。
その手始めは既におこなっていますし、その結果の最たるものが私自身の息子達でしょう。
私なりに、日常生活において親子共に無理なくベストと思える口腔ケアを赤ん坊の頃からおこなってきた息子達の口の中は、現在まだ乳歯ばかりだったり、永久歯がちらほら見える程度ですが、幸い今のところ、虫歯は1本もありません。別に、1日に何度もハミガキをさせたり、おやつを制限しているわけではありません。
ですから、今のところ、私の考えている予防システムというのは問題がないと、少なからず自信を持っているのですが、これを料金(治療ではないので、あえて『料金』と書きました。)をいただいて、患者さん(子供)やその保護者に実践させるとなるとまた話は別です。
話がかなり横道にそれてきたので、本題に戻りますm(__)m

  • 日本における最新の接着性修復の現状と将来展望

私、接着学も好きなんです。接着学って言うと、なんか難しそうですけど、早い話が銀歯とかを歯にくっ付けたり、怪我をしたり歯周病歯槽膿漏)で歯がぐらついている際に、歯と歯を接着材で留めたり、小さい虫歯を少し削って、白いプラスチック(歯科用レジン)をつめたりする技術の学問のことです。
特にレジン修復は好きですね。だって、極力歯を削らなくって済むわけだし、大抵1日で治療は済むし、おまけに修復された歯は金属ではなく、歯と同じような白い色のものがつめられているので患者さんも喜びますからね。
今や歯科の接着技術は、世界中で日本が最も優れているんですよ。しかも、今でもそのテクノロジーは日進月歩の勢いで進んでいるっていう・・・。
だから、接着は好きなんです。
ただ、残念なことに、製品の質はどんどん向上している(=値段は上がっている)のに、それを使った治療費は国が低い値段で一律に決めてしまっているから、良い材料を使えば使うほど赤字が増えていくっていう悪循環も発生して、この国で保険診療をしている歯科医師は、すごいジレンマを抱えて毎日診療しなくちゃならないという笑えない現実も生み出しています。
ま、繰り返しになりますが、やるやらないは別にして、知っているのと知らないのとでは大違いですからね。